2008年09月27日

名前探しの放課後

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「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。――自殺、するんだ」
「誰が、自殺なんて」
「それが――きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」
不可思議なタイムスリップで3ヵ月先から戻された依田いつかは
これから起こる"誰か"の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと
"放課後の名前探し"をはじめる――

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上・下巻からなる長編。
「冷たい校舎の時は止まる」と同じような
感じなのかなぁと思ってたら全然違ったんだけど・・・

相変わらず、スロースタート。
上巻はのらりくらりというか
伏線に伏線の連続。
そして、下巻で一気に展開。

「冷たい校舎の時は止まる」を読んだ時にも
感じたことだけど、高校生の心理や人間関係描写は
見事。物語にもすっと溶け込める。

ただ、自殺する生徒が途中でだいたい
分かってしまうのが残念。

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


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ラベル:読書 辻村深月
posted by ゆき at 18:09| Comment(3) | TrackBack(2) | 辻村深月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月02日

子どもたちは夜と遊ぶ

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同じ大学に通う浅葱と狐塚、月子と恭司。彼らを取り巻く
一方通行の片想いの歯車は思わぬ連続殺人事件と絡まり
悲しくも残酷な方向へ狂い始める。掛け違えた恋のボタンと
絶望の淵に蹲る殺人鬼の影には、どんな結末が待つのか?

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上・下巻の2冊からなる本。
上巻の前半部分は、読んでいて物凄くだるく
何度読むのを止めようと思ったか。。
でも、やめないで良かったよ。
上巻の後半部分に入ると、前半のダラダラした部分が
一体なんだったのか?と思わせる程の
迫力とスピードがあり、先を予想させない展開で
もう、ドキドキしっぱなし。
時間を忘れて読んだ。

女性作家らしい、ミステリー&恋愛を絡めた本で
それぞれの登場人物の心理描写が見事。
ただ、ミステリーに関して言えば
犯人もトリックも分かってしまうのでそれはいまひとつ。

というか、「また似たような手法にやられた」と
いうのがめちゃくちゃ悔しい。。
この方、こういうパターンがお得意なんだね。
注意が必要だわ。

「大人と子供の違い」はなんだろう?
これが大きなテーマなんでしょうね。
どこから大人でどこまでが子供?
私達はいつの頃から「大人」になるのだろうか。
自分では「子供」のつもりでも
周りからは「大人」と見られたり
自分では「大人」のつもりでも「子供」と見られたり。
見られる場面や、見る人、立場や環境によって違うのだろう。

切なさいっぱいの展開だったけど
エピローグで救われる部分があったので良かった。

★★★+☆☆

 
posted by ゆき at 15:04| Comment(0) | TrackBack(2) | 辻村深月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月20日

凍りのくじら

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カメラマンの父が失踪してから5年。毀れそうな家族を
たったひとりで支えてきた高校生・理帆子の前に
現れた青年・別所あきら。彼の優しさが理帆子の
心を癒していくが…。家族と大切な人との繋がりを
描く「少し不思議」な物語。

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ドラえもん好きにはたまらない本かも。
ドラえもんの道具を中心に物語が展開してると
言っても過言でないような気がする。
メジャーな道具からマニアックな道具まで
色々登場する。

主人公の女の子は、藤子・F・不二雄先生を
尊敬する高校生の女の子。
藤子先生の代表作ドラえもんは「SF」。
サイエンスフィクション、ではなく
藤子先生曰く「少し不思議」のSF。

理帆子は自分が出会った人物達を
「少し・○○○」と表現していく。
自分自身は「少し・不在」。
彼女は自分と世間との間に目には見えない
壁を感じて毎日を過ごしている。
そんな彼女が
人と本当に触れ合う事とはどういう事か
そして自分は本当はどんな人間かという事を
知っていく物語。

「冷たい校舎の時は止まる」に引き続き
一気読みだった。

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posted by ゆき at 22:49| Comment(6) | TrackBack(7) | 辻村深月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月20日

冷たい校舎の時は止まる

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ある雪の日、学校に閉じ込められた男女8人の高校生。
どうしても開かない玄関の扉、そして他には誰も
登校してこない、時が止まった校舎。不可解な現象の謎を
追ううちに彼らは2ヵ月前に起きた学園祭での自殺事件を
思い出す。しかし8人は死んだ級友(クラスメート)の名前が
思い出せない。死んだのは誰!?

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上・中・下の3冊からなる長編。
上巻は、作品内容紹介といった感じで半分くらいまで
使っている。さすがにこの部分はもういいかなとたるんだかな。
しかし、これを過ぎて事が動いてしまえば
知らない内に物語に引き込まれ
上巻を読み終われば自然と中巻という具合に手が伸びていた。
最後まで一気読み。
私にとってミステリー&プチホラーといった本だった。

出てくる8人の高校生。
そのキャラ設定は定番といえば定番だけど
それだけに、想像しやすかった。
ヒロインはあまりにも弱弱しい感じがしたけど
それもあの世界だからと言われれば納得がいくかな。
8人それぞれの心理描写もしっかり細かく表現されていて
関係がどのように築かれていったのかも詳しく
説明されていたから、人物の視点が変わっても
混同する事なく読めた。
情景描写も綺麗で丁寧に書かれている。
それだけに、スリルがあり怖い物を感じた。
ただ、単に私がホラーが苦手だからかもしれないけれど。

「誰が自殺したのか?」
読みながら考えが二転三転した。
私の考えは半分当たって、半分外れた感じ。

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


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ラベル:読書 辻村深月
posted by ゆき at 17:07| Comment(3) | TrackBack(5) | 辻村深月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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