2009年07月18日

心霊探偵八雲-赤い瞳は知っている-

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学内で幽霊騒動に巻き込まれた友人について相談するため
晴香は、不思議な力を持つ男がいるという「映画同好会」を
訪ねた。しかしそこで彼女を出迎えたのは、ひどい寝癖と
眠そうな目をした、スカした青年。思い切って相談を
持ちかける晴香だったが!?

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文庫化され、人気がある本という事で
思わず見つけて購入。

物語にさくっと入りやすく
読みやすい作品になっている。
誰でも楽しめるストーリーになっているし
お手軽に読める。

なので、中身が軽い・・
ミステリーというには、ちょっと
という感じですぐ、謎が解けてしまうし
登場人物が少ないのでストーリーの幅が広がらない。
偶然のなんと多い事か。。苦笑

小説というよりは漫画向きの物語。
まぁ、漫画化されてるんだけど。。

ミステリー重視で読むより
頭を使わず、軽く何か一冊読みたい時には
ちょうどいいように思う。

人気の訳はなんだろうなぁ。。
やっぱり、八雲と春香の関係?

今後の展開に期待しての★の数という事で・・・

★★★+☆☆

2009年07月17日

妖怪アパートの幽雅な日常@

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俺が入居したアパートは、物の怪たちの巣窟だった!

共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまい
ご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん――
13歳で両親を失った俺が高校進学と同時に入居したのは人呼んで
“妖怪アパート”! 次々と目の当たりにする非日常を前に、俺の
今までの常識と知識は砕け散る。

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軽くサクッと読める作品。
3時間かけて一気読み。

主人公は高校生「夕士」。
夕士の常識をことごとく覆す生活が始まる。
登場してくる人間・幽霊・妖怪のキャラ達が
個性的かつ魅力的で温かさを感じる。

幽霊のクリの過去はとても哀しいものだったけれど
そこから目をそらす事は出来ない。
それを見つめ、考えてまた夕士はひとつ大きくなる。

夕士が今後どのように現実社会に向き合い
成長していくかが楽しみな物語になっている。

それにしても、るり子さんの作る
なんとも美味しそうな食事。
お腹が減ってる時にこの本を読むのは危険かも。。w

★★★★☆

2009年02月04日

ホームズのいない町−13のまだらな推理

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そんじょそこらにホームズのように名推理ができる人はいません。
登場人物が不完全な推測をし合い、勝手に誤解をして、いつも
おかしな展開に。妻とのロマンスのために庭を掘ってほしくない男と
庭のお金を掘り返したい男の思惑が交錯する「第二の空き地の冒険」
など短編七編と、関連する掌編が六編入った、傑作ミステリー集。

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読み終わった最初の感想は
「登場人物が多かった」だった。w
それ程、次から次へと出てくる。出てくる。

そして、この小説、全てがリンクしている。
登場人物が重なってるんだよね。
主役だった人が脇役になったり
脇役だった人が主役になったりで・・・

話が色々な方向へ広がっていくんだけど
ラストにはそれが綺麗に1本に繋がっている。
繋がっているというより繋げたって感じだけど。
こういう終り方も有りかなって思える。

作品紹介にもあるように、「ホームズ」役が
居ないから、推理は迷推理なんだけど
それがまた面白かったりするんだよね。
だから、綺麗に解決してないんだけどw

人物描写も、リアルもリアル。
本当にこういうサラリーマンや主婦が居そう。。

読む時にはメモ片手に
人物相関図を作るといいかも。

私は途中、こんがらがってしまった。苦笑

★★★☆☆

2008年12月02日

塔の断章

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作家・辰巳まるみが書いた小説『機械の森』。そのゲーム化を
はかるスタッフ8人が湖畔の別荘に集まった。その夜に悲劇が
起こる。社長令嬢の香織が別荘の尖塔から墜落死したのだ。
しかも彼女は妊娠していた。自殺なのか、それとも?

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「誰もが驚くジグソー・ミステリ」と
作品紹介にあるように、本当に
ジグソーパズルのよう。
というのも、時系列がバラバラで
物語が進むのだ。

これには作者の意図(仕掛け)があるから
仕方ないのだけど・・・
読み終わった後には「疲れた」
としか言いようがない。

作者が読者をなんとか
ミスリードしたいという
気持ちは分かるけれど
普通に読んでいくと
「おかしいな?」って部分は
出てくるから、仕掛けそのものは
理解しやすいと思う。

私が読んだ文庫本には
作者自身の解説が載ってたけど
不要だったのでは?と。

ネタバレになっちゃうから
あんまり詳しくは書けないんだけど
注意深く、読み進めれば
ラストにもあまり衝撃は受けないんじゃないかな。

★★+☆☆☆

2008年11月30日

誘拐

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韓国大統領来日―。歴史的な条約締結を控え、全警察力が
大統領警護に集まる中、事件は起きた。少女誘拐―。
全く痕跡を残さない犯人に、大混乱に陥る警視庁。
謎が臆測を呼び、臆測は疑念に変わる。

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面白いような面白くないような
なんとも中途半端な・・・という印象。

主人公は、まず決まっているんだろうけど
警察関係者からの視点での話もところどころに
挟んであり感情移入がしづらい。

誘拐が始ってからの警察との攻防は
それなりに面白いけれど
何が目的かはっきりとせず
後半でそれなりの物を期待してたけれど
種明かししてみれば「それか・・」という程度で
そんなに大きな仕掛けもなくちょっと
肩透かしをくらった感じ。

ラストのラストの大仕掛け(?)も
最初から読めてたしなぁ。

何より、最後で犯人としての手がかりを
いとも簡単に残していたという事実って
そこまで完璧に計画を進めてたのに
「ありえないんじゃ?」って思ってしまったし。

不完全燃焼の一冊となったというのが正直な感想。

★★+☆☆☆

2008年11月27日

予定日はジミー・ペイジ

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4月×日

 性交した。夫はすぐに眠ったが私は眠れず、起きて服を着て
ベランダにいって煙草を吸った。日中は雨が降っていたのに
夜空は晴れ渡っていて、濃紺の空には厚ぼったい雲まで
かかっている。いくつか星が見えた。すっと一筋
こぼれ落ちるみたいに星が流れた。
 あ、流れ星、と思うのと、子どもができたかも
と思うのと、ほぼ同時だった。
どちらにしても、願いごとをし忘れた。

子どもができたかも、なんて、
どうしてさっき思ったのか不思議だ。

だめ妊婦、ばんざい! ロックギターの天才の
誕生日に母親になる予定の〈私〉をめぐる
切ないマタニティ日記。

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妊娠・出産の経験がない作者がよくぞここまで
書けたもんだというのが正直な感想。
それだけ、よく書けてると思う。

そう感じる私は、今まさに妊婦生活真っ最中。
予定日は12月13日。
もうすぐ、我が家にも新しい家族が加わる。

「妊娠・出産」
女性にとっては、嬉しい事だけじゃない。
男性(旦那君)には決して理解出来ないであろう
心の葛藤や不安があったりする。
そして、これらは決して男性が本当に
理解する事は出来ないんじゃないかと思ってる。
だって、実際、お腹の中で10ヶ月と10日
育てるのは女性なのだから。

「妊娠・出産」を経験する事で
嬉しい事や楽しい事ももちろんあるだろう。
まだ出産をしてない私には未知の世界の部分も
あるけれど、妊娠した事によって感じる
胎動はかけがいのないものだったりする。
「自分の中に別の生命体が居る」って
なんとも不思議・・・

妊娠・出産を経験した方なら
この本を読んで共感する部分は
多々あるんじゃないかな。
それだけ、リアルに書かれてる。

私の場合、タイミングが良かっただけに
一気読み出来たし、感情移入もしっかり
出来て面白かった。

妊婦さんだけでなく
是非、男性の方にお勧めしたい一冊。

★★★★★

2008年10月14日

被取締役新入社員

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ダメ男・鈴木信男はたまたま試験を受けた一流広告代理店に
入社する。社長から彼に与えられた使命は、他の社員の軽蔑や
罵詈雑言を一身に浴び、社内ストレスの“はけ口”となること。
表向きは制作局のアシスタントディレクター、実は役員待遇の
被取締役。名前も「羽ヶ口信男」と改められた。天性の
ダメ人間ぶりを発揮し、他の社員の心に余裕をもたらしたことで
会社の業績は急伸。「ひとりいじめられっこ政策」は成功を
収めたかに見えたのだが…。

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森山未來がドラマ主演で話題になったので
読んでみた。肝心のドラマは見てないんだけど。。。
で、思ったのが、この主人公
絶対、森山未來じゃイメージ違うだろう?って事。
製作側を何を思って彼にしたんだろう??と
首を捻らずにはいられない。

読んでる間中、主人公が森山未来になってしまって
うまくイメージがわかず、苦労してしまった。
うーん。ドラマの主演を聞いてから読んだ本で
こんなにある意味苦労したのは初めて・・・

で、読んだ感想はというと。。
なかなか面白かったかな。
でも、惹き込まれるという程ではなく
まぁ、「ドラマの原作」だから。。という
妥協をしつつ読み進めた。
この話は、ドラマの原作としての大賞なのだから
やっぱり「読む」より「見る」方が面白いのかも。

主人公の人間としての成長
仕事とは?自分の役割とは?
などなど、苦悩していくさまは良かったかな。
ラストも、なかなか良い感じに
仕上がってたとは思う。

ドラマを見てみたいと思うけど
主人公のイメージがなぁ。。
(まだ言ってる・・・w)

★★+☆☆☆

2008年09月29日

犬と私の10の約束

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ある日、12歳になったばかりのあかりが学校から帰ってみると
庭の植え込みからヨチヨチ歩きの子犬が出てきました。
犬を飼いたがっていたあかりは捕まえようとしますが、電話の音に
ビックリした子犬はどこかへ姿を隠してしまいます。しかも
その電話は、母が倒れ、入院したという父からの知らせでした……。

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2時間もあればさくっと読める作品。
そして、犬好きにはたまらない本。
そこかしこに、可愛いワンコの写真が掲載されていて
文章をひきたたせている。

物語自体、変わったものでなく
少女が子犬と出会い、別れるまでの事が綴って
あるのだけど。。

もう、動物と子供ってだけである意味ずるいよねw。
結末が分かってても泣ける。泣ける。
特に以前、犬を飼ってた身としては
感情移入しまくりで困った・・・苦笑

ラストもとても、心地よく
もう一度、犬を飼いたくなっちゃったよ。
読み終わった後は、温かい気持ちになれる。

★★★★+☆

2008年09月03日

パパとムスメの7日間

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いまどきの高校生・小梅と、冴えないサラリーマンのパパ。
ある日突然、二人の人格が入れ替わってしまったら? 
「いつまで、こんなことが続くのだろう。(中略)あたしたちは
二人揃って鏡に向かってお祈りした。明日の朝、目が覚めたら
お互いが元に戻っていますように」。・・・・

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人格の入れ替わりの物語で思い出すのは
ずぅーと以前にあった、同級生の男女が
階段で転んで人格が入れ替わる話。
タイトルは確か「転校生」だったと思うんだけど・・・

この話はパパとムスメ。
社会人と高校生。
全く違った環境に置かれてしまった2人が
悪戦苦闘しながらも、一生懸命
パパが小梅らしく、小梅はパパらしく
振舞おうとしてるところがコミカルに書かれてて
面白い。今まで分からなかった
お互いの苦労を肌で感じてみたり
お互いに対しての感情が微妙に変化してみたり・・・

パパとムスメの間で起こる
攻防(?)もいい味を出している。

特にパパのムスメに対する愛情が
そこかしこに表現されてるのは良かったかな。
ムスメの言う事には、逆らえないキャラが
可愛くもあり、愛しくもあり。

ラスト、とても心が温かくなる場面で終ってるのも素敵。

★★★★☆

2008年08月27日

氷の華

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女の意地と虚栄が作り上げた完全犯罪が…
「誰にも屈しません。もちろん警察という権力にも!」
それが、犯人がこの世に突きつけた挑戦状

鉄壁のアリバイ ゆるぎないトリック 息詰まる心理合戦
人生のプライドを賭けた犯人と、戸田警部補の闘い

練馬区桜台6丁目×番×号、グリーンハイツ205号室で発生した
関口真弓毒殺事件。犯人を追う戸田警部補の眼差しは、いつしか
彼女の上司である営業部長に注がれるが…。

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新聞の書評欄を読んで思わず衝動買い。
それもハードカバーを。。w

設定としては、2時間ドラマにありがち。
展開も前半は、とても無難なんだけど
途中から雲行きが怪しくなり
「え?!なんですと?」という感じに。
こちらとしては、考えてたストーリーではなく
予想外な展開になっていくので
先が気になって次から次へとページを捲る事になる。
そして、「なるほどね、こういう展開?」と
落ち着くかと思いきや、また予想外の展開が
待ち受けていて、読者を飽きさせない。

ミステリーという事だけど
ミステリーというよりも人間の複雑な
心理を表現してるといった部分の方が
強く感じた。

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


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2008年01月23日

狼の寓話―南方署強行犯係

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新米刑事の会川圭司は犯行現場のミスでヘタレのニックネームを
つけられ、捜査班を移された。組んだ相手が、黒岩という女性刑事。
与えられた事件は1週間前の殺人事件。夫が殺され、失踪した妻が
疑われるのだが…。

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私にとってこの本が初、近藤史恵作品。

DVをテーマにしたミステリー。
テーマは現代の闇という
重いものだけれど、さくさく読む事が出来る。

作中に登場する童話にも惹きつけられ
本編と童話で2度楽しむ事が出来た。
そして、主人公をはじめ個性豊かな
キャラが良かった。
特に会川と会川兄の会話には和む。

ただ、犯人がすぐ分かってしまったのが残念。
登場した途端、「怪しさ」満点だったし。

さて、ミステリーはおいといて
この作品、DVについて詳しく書かれている。
漠然としか知らなかったDVの実態や
ケアなどを知る事が出来た。

★★★☆☆

2008年01月18日

悲しみの歌

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米兵捕虜の生体解剖事件で戦犯となった過去を持つ中年の
開業医と、正義の旗印をかかげて彼を追いつめる若い新聞記者。
表と裏のまったく違うエセ文化人や、無気力なぐうたら学生。
そして、愛することしか知らない無類のお人好しガストン……
華やかな大都会、東京新宿で人々は輪舞のようにからみ合う。

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初めて遠藤周作の本を読んだ。
もっと読みにくいのかと思ってたのだが
意外や意外、すらすらと読めた。

さて、感想。。
この本。悲しすぎる。
あまりにもピッタリの本の題名。
最後まで救いがないんだよね。

何が善で、何が悪なのか?
自分が正しいと思ってる事は
他の人から見たらどうなのか?
自分が正しいと思ってる道を
いかなる条件の元でも貫けるのか?

人を赦すとは?
赦し方とか?

もう色々重いテーマが入ってて
読んでて気持ちがずぅーんと落込む。
でも、途中で読むのを止める事が出来なかった。

結局、勝呂医師は救われたのだろうか?
出来るならそう思いたい。

★★★★+☆ 

2008年01月17日

陰日向に咲く

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ホームレスを切望するサラリーマン、老婆を騙そうとする
小心ギャンブラーら、落ちこぼれたちの純真を愛と笑いで
包み込んだ珠玉の連作小説。

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話題の作品ということもあり
図書館で予約してから手元にくるまでの
長かった事。長かった事。

読みやすい短編集。
文章自体、易しく設定も面白いので
さくっと物語の中に入っていけた。
初作品らしさを見る事が出来た。

しかーし。本当に凄いのは
文章の構成力。
短編で終わりかと思いきや
ラスト、この短編が繋がってるというオチ。
うーん。こういうふうに持ってくるとは。
読んでるこちらとしては
普通に短編として終るんだろうなぁと
なんとなく感じていただけに意外だった。
その繋がり方もなんていうか
微妙で程良い感じで私は好きかも。

人間、どこかしこで繋がってると感じる作品。
映画化されるんだね。知らなかった。

次回作を出したら読むだろうなぁ。

★★★+☆☆

2007年12月10日

ハリー・ポッターと謎のプリンス

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ヴォルデモートの復活のせいで、夏だというのに国中に
冷たい霧が立ち込めていた。そんな中を、ダーズリーの家に
ダンブルドアがやって来るという。いったい何のために?
そして、ダンブルドアの右手に異変が……。17年前の予言は
ハリーとヴォルデモートとの対決を避けられないものにした。
過酷な運命に立ち向かう16歳のハリーに、ダンブルドアの
個人教授が始まる・・・。

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来年の7月に日本語の最終巻が発売される。
それを知った私。ムショウに読みたくなり再読。
前回読んだ時も一気読みだったけれど
今回もまたまた一気読み。
上下2冊という分厚さだけど全然気にならず・・・

ハリー・ポッターシリーズの他に
「エラゴン」「魔使いの弟子」などなど
他のファンタジーも色々読んだけれど
やっぱり私の中では
「ハリー・ポッター」が1番。
私の好みにピッタリ合った本なんだろうなぁ。
何度読んでも面白いexclamation×2

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


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2007年11月26日

59番目のプロポーズ

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元広告代理店のキャリアウーマン、29歳。過去に告白された
オトコ、58人。モテる。地位も名誉も金もある。でも、仮面の
下の素顔は……!?ある晩、バーで鳴った彼女の着メロ。
「間違いない!メールだ」(by アムロ)。「……アムロか?」
そう言って振り返ったのは、モテない病をこじらせたヘビー級の
オタク青年。彼(=59番)は、過去のどんなタイプの男とも
違っていた。 次に会ったとき、恋人になってくれと迫る「59番」。
「こいつはストーカーになるかもしれない。」……

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「mixi発」と聞き、興味がわいて読んでみた。
「キャリアOLとオタクの恋」って書いてあったけど
いや、十分キャリアOLもオタクだから。。w

ガンダム大好きな作者なので所々に
ガンダムを引用した文章が出てくる。
ガンダムを知らない私には「???」ってな感じ。
そういう方の為に解説もあるんだけどそれすらも
詳しすぎて「???」ってな感じ。
これさえなければ、読みやすいんだけど
まぁ、そうなったらこの本の面白さも半減なんだろうなぁ。。

そうそう、私としては、この本の主人公
つまり「作者」なんだけど彼女にも感情移入出来なかった。
自分からは色々な意味でかけ離れすぎてるからだと思うけど。

59番と出会ってからの彼女の心の動きや
気持ちは素敵だなぁと、いい方向に向かってるなぁ
って思って微笑ましい部分もあったけどね。

これってドラマ化もされたとか。。
うーん。そこまで人気がある理由が分からない。

★+☆☆☆☆

2007年09月07日

イニシエーション・ラブ

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大学四年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは
代打出場の合コンの席。やがてふたりはつき合うようになり
夏休み、クリスマス、学生時代最後の年をともに過ごした。
マユのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職した
たっくん。ところがいきなり東京勤務を命じられてしまう。
週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに
隙間が生じていって…。

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「面白い」と言われ、この作家さんの
この本に初挑戦。
sideAとsideBの2編に大きく分かれて
文章が書かれている。

久しぶりの恋愛物だなぁと思いつつ読み進める。
まぁ、話としてはどこにでもあるような
恋愛物。というのがsideAを読んだ感想。

sideBを読み進むうちに
微妙な違和感を感じるようになった。
でも、何に対して違和感を感じるのかが
結局最後まで分からず・・・。
とりあえず、読了。
そして一旦、本を閉じた私。
「ん?あれ?最後、私、何か引っかかったよね?」
ってなもんで再度、ラストページを開く。

ラストの2行。
「あれっ!!これって!!!」
いやぁ、やられたというか
「そういう訳?えっ!」
違和感の原因が分かった時には
sideAとsideBの時間合わせをしちゃったよ。
そして、思ったこと。
「女って怖い。。したたか過ぎる」

恋愛物だと思ってた本が
一瞬にして変化する・・・

お勧めの一冊。

★★★★★

2007年08月25日

Fake

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興信所の調査員・宮本と20歳の東大生・加奈は浪人生
昌史を東京芸大に受からせるため、大学入試センター試験で
完璧なカンニングを実行する。しかし、カンニングは露呈し
宮本は職を、加奈は学籍を失った。彼らを嵌めたのはカジノの
オーナーで砥川組組長の息子・沢田。宮本、加奈、昌史
そして昌史の父で元港区会議員の西村は復讐のため、沢田と
10億円を賭けたポーカーの勝負をする。入念なイカサマを
仕掛けた4人は、絶対に負けるはずがなかったが―。

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コンゲーム&ギャンブルが混じった本。
まぁ、本のタイトルが「騙す」って意味だからね。

私としては、冒頭部分のセンター試験の部分は
ドキドキしながらめちゃくちゃ惹き込まれて
読んだんだけど
後半のポーカー勝負の部分になると難しくて
手に汗握る緊張感っていうのがいまひとつ
感じ取れなかった。
多分、ルールを知らないからだろう。

騙し騙されのスリルは面白く
すっかりラストまでいっちゃったんだけどね。
読み直しちゃったよ。
でも、最近読んだ本の中でも
同じようなトリックがあったような気がする。
それなのに気づかないなんて・・・・。w

でも、ラスト、主人公はいいけど
その他3人はどうなるんだろうね。
日本に居て大丈夫なのか?

★★☆☆☆




2007年08月07日

覆面作家は二人いる

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姓は「覆面」、名は「作家」―本名・新妻千秋。
天国的な美貌を持つ弱冠19歳の新人がミステリ界に
デビューした。しかも、その正体は大富豪の御令嬢…
ところが千秋さんには誰もが驚く、もう一つの顔があったのだ。

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北村薫と言えばまず、思い出すのが
「スキップ」や「ターン」などの作品。
まさか、推理小説を書いているとは思わなかった。

この本は3編からの短編で構成されている。
推理小説なんだけど、3編のうち1編でしか
殺人は起きていないのが特徴。

さらっと読めて、後味は凄くいい。

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


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2007年07月17日

対岸の彼女

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30代、既婚、子持ちの「勝ち犬」小夜子と
独身、子なしの「負け犬」葵。
性格も生活環境も全く違う二人の女性の友情は成立するのか!?

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女性の友情がテーマと聞き、そして人に
勧められた事もあり読んでみる気になった。

女性の友情というものをまざまざと
見せ付けられたような気がする。
「いじめ」の描写なんかはリアルすぎて怖かった。
葵と同じ立場だったら間違いなく私も
同じ行動をすると思う。
だって、自分がイジメられるのはイヤだし
1人になりたくないから。。
その1人になっても平気な強い心があれば
世の中からイジメなんてものはなくなるのだろう。

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


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2007年06月20日

ささらさや

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事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐佐良の街へ
移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。けれど
その度に亡き夫が他人の姿を借りて助けに来るのだ。
そんなサヤに、義姉がユウ坊を養子にしたいと圧力を
かけてくる。そしてユウ坊が誘拐された!ゴーストの
夫とサヤが永遠の別れを迎えるまでの愛しく切ない日々。
連作ミステリ小説。

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「切なく、泣ける」と聞いたので読んでみたのだが。。
ファンの方、すまん。
はっきり言って私は最初から最後までダメだった。
何がダメって、さやのダメダメさっ!
ありえない、ありえなさ過ぎでしょう。
いくらなんでもここまでお人よしというか
いい人が居るのか?
それも、子供が産まれたばかりで
夫は亡くなったのに?
ちょー疑問。

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


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2007年06月03日

魔使いの弟子

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七番目の息子として生まれた少年トム。
生まれたときから魔使いの弟子となることが
運命づけられていた。トムには他の人には
見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる。
真に弟子として取ってもらうために、一ヶ月間
魔使いと行動を共にすることになる。
次々起こる不思議な出来事、見も凍るような恐ろしい事件。
トムは試練を乗り越え、魔使いとなることが出来るのか。

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ミステリーファンタジーといったところかな。

今回は、トムが自ら招いた危機を
自分の力で乗り越えていくという物語。
一見、頼りなくみえるトムだけど、
意思の強さや、怖いものに立ち向かう勇気はなかなかのもの。
読んでいて、応援したくなってくる。

本を読んでいると時々出てくる挿絵もまた効果的。
想像力を掻き立てられ、物語の世界へより一層
惹きこまれる。

トムを取り囲む、魅力たっぷりの登場人物達も
忘れてはならない。
何やら隠された秘密を持っていそうなトムの母親。
まだまだ本当の姿を見せていない師匠の魔使い。
敵になるのか、味方になるのか、まだ分からないアリス。

映画化も決定しているのだとか。
彼が今後、どのような試練を乗り越え
一人前の魔使いに成長していくのか。。
読むのが楽しみ♪

★★★☆☆




2007年04月12日

オレンジデイズ

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大学4年の春、就職活動に明け暮れる結城櫂は
キャンパスでバイオリンを弾く萩尾沙絵に出会う。
しかし、彼女は耳が不自由だった。
櫂の仲間、翔平と啓太、沙絵の親友・茜の5人は
「オレンジの会」を発足。それぞれ将来について悩み
落ち込み、時にはけんかをし、彼らはかけがえのない
季節を共に過ごす。それは友情から愛情に
変わる時間でもあった。

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図書館で何気に手にとり借りた本。
読んでる途中まで知らなかったんだけど
これってドラマになったんだね。
読んでる途中でそのことを知り
主演が妻夫木と柴咲と聞いてからは
そのイメージがついてまわって。。
でも、ピッタリの配役だと思った。

物語は「これが青春!」って感じの物語。
恋あり、将来に対しての不安あり、悩みあり
今まさに、青春真っ只中っ!
こんな大学生活を送れる人は幸せ。

2度と戻ることの出来ない自分の
学生時代を思い出してしまい切なくもなった。

甘くもあり酸っぱくもあり
恥ずかしくもあるこのひと時。
「オレンジデイズ」ピッタリのタイトル。

ドラマを見たくなった。

★★★★☆

2007年02月22日

銀行総務特命

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帝都銀行で唯一、不祥事担当の特命を受けている指宿修平。
顧客名簿流出、幹部の裏金づくりからストーカー問題まで
醜聞隠蔽のため指宿が奔走する。だが、知りすぎた男は
巨大組織のなかで孤立していく。部下になった女性行員
唐木怜が生き残りの鍵を握る―。

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8編からなる短編集。
銀行で起こる様々な不祥事に対して
総務部特命が挑んでいくというもの。
これを書いた作家さんが元銀行員というだけあって
ちょーリアルに書かれてるように感じる。

銀行と特殊な空間が舞台なので
分かりづらい言葉も出てくるけれど
テンポよく読めた。

舞台が舞台、内容が内容だからかもしれないけれど
殺伐とした雰囲気で
読み終わった後、空しい気持ちになる。

★★+☆☆☆


2007年02月06日

不祥事

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事務処理に問題を抱える支店を訪れて指導し解決に導く
臨店指導。若くしてその大役に抜擢された花咲舞は
銀行内部の不正を見て見ぬふりなどできないタイプ。
独特の慣習と歪んだ企業倫理に支配されたメガバンクを
「浄化」すべく、舞は今日も悪辣な支店長を
自己保身しか考えぬダメ行員を、叱り飛ばす! 張り飛ばす!

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8編からなる短編集。
舞台は銀行。銀行内で起こる様々な不祥事、トラブルに
対処する相馬と花咲。
この2人のキャラがいい。
上司は相馬のはずなのに、気がつくと。。。w

相馬が主人公かと思いきや花咲が主人公。
花咲の強烈な個性は読む人を惹きつける。
花咲舞という個性があってこその物語の展開だろうと思う。
それだけに、好き嫌い分かれるかな。

この本を読みながら「ごくせん」を連想してしまった。
私の中で花咲舞=仲間由紀恵らしい。
物語の展開はどれもこれもワンパターンだけど
飽きずにさくさく読めた。短編集ならでは。

そして、そしてどれもこれも終わり方が憎い事。w
ドラマになりそうな本。

★★★★+☆





2007年01月23日

エラゴン 遺志を継ぐ者

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森で見つけた不思議な青い石。
それは、ドラゴンライダー伝説の扉をひらく運命の出会いだった…。

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本屋で何度か見かけていたもののその分厚さにためらい
読んでいなかった。でも、今回映画化された事もあり
映画化されるくらいなら。。と図書館で借りてきたのだが。。

うーん。最後まで物語にのれなかった。
魔法にドラゴン、エルフにドワーフなどなど
私が好きなファンタジー要素たっぷりなんだけど
少しずつ、何かが足りない。。
この物語、主人公のエラゴンとドラゴンのサフィラの
成長物語、つまりゲームに例えるならRPGと言ったところ。
でも、あまりにも簡単に成長しすぎというか
それに、戦闘シーンもいまひとつ迫力に欠けるし。
強引な展開もどうかなぁと。。
これ以前、ハリー・ポッターや指輪物語を
読んでまたは観てしまってるからどうしても
感想が辛くなってしまう。
それがなければ、また違った感想になってたと思うのだが。。

しかし、作者の年齢を考えれば未熟さが
目立つのも仕方がない事なのかも。。
この第1巻はこの世界観を説明する事と
これから展開していくであろう物語の伏線に
殆どのページが割かれてると言ってもいいと思う。
そういう事を考えれば、やはり続きを読まなくてはと感じる。
今後の展開に期待かな。
それにしても長かった。
もう少し、短くてもいいんじゃないかな。

★★+☆☆☆


2007年01月17日

バッテリー

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そうだ、本気になれよ。
関係ないこと全部すてて、おれの球だけを見ろよ。
中学入学を目前に控えた春休み、父の転勤で岡山の県境の
街に引っ越してきた巧。ピッチャーとしての自分の才能を信じ
ストイックなまでにセルフトレーニングに励む巧の前に
同級生の豪が現れ、バッテリーを組むが…。

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児童書と聞いていたがこれで児童書?ビックリ!
児童書の枠に入りきらないんじゃないだろうか?

題名は「バッテリー」となっているが
野球の話中心ではなく、どちらかと言えば
少年が大人へと成長していくストーリー。
私が読んだのはまだ最初の1巻だけなので
今後、どのように成長していくかが楽しみ。
全5巻という事なので
全部、読み終わってからまた改めて
感想を書きたいと思う。

1巻を読めば、続きが気になり
全部読破したくなる本になっている。
最後まで期待を裏切らないで欲しいな。

★★★★★

2007年01月08日

殺戮にいたる病

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永遠の愛をつかみたいと男は願った――
東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を
重ねるサイコ・キラーが出現した。
犯人の名前は、蒲生稔! くり返される凌辱の果ての惨殺。
冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の
軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に
抉る衝撃のホラー。

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荻原浩「噂」の書評を色々なブログで読んでいた時に
この本の書評も見つけ、読んでみようと思った。
図書館ですぐに借りる事が出来たのだが
題名からして気分が落込んでいる時や不安定な時に
読む本ではないと思い、しばらく保留状態にしていた本。

私の考えはあたったいたようであまりにも衝撃的。
殺人シーンも克明に描写してあり
女性なら不快感を感じる方も居るはず。
私もそうだったし。

「噂」同様、この本も最後に大どんでん返しがあると
分かっていたので読み落としのないよう慎重に
読んでいたはずなのに、しっかりと騙されてしまった。
雅子・稔・樋口という登場人物3人の視点から
物語は進んでいく。
この登場人物からの視点がとても重要なポイントになっている。
ラストのページを読んだ後、「えっっ???」と感じ
2、3度、ざっと読み直し、やっと納得した私。
結局、最初から最後まで著者の思惑通りにきっと
読んでたんだろうなぁ。

最初のページにエピローグの文章があるのも
この本をより一層、惹きたてていると思う。

★★★★☆

2006年12月05日

福音の少年

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十六歳の永見明帆は、同級生の藍子とつきあっていても
冷えた感情を自覚するだけ。唯一、彼が心に留める存在は
藍子と同じアパートに住む彼女の幼なじみ、柏木陽だった。
藍子の様子がおかしい?そう気づいたある日、母親と
けんかした陽が突然泊めてくれ、と訪ねてくる。
その夜半、陽のアパートが火事で全焼、藍子も焼死体で
発見される。だが、それは単なる事故ではなかった。
真相を探り始めた彼らに近づく、謎の存在。自分の心の
奥底にある負の部分に搦め捕られそうになる、二人の少年。

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私にとって初あさのあつこ作品。
図書館で何気なく借りてきた本がこれ。

2人の少年+謎の人物の視点から物語は
進行していくのだが、読んでいて途中、途中
明帆なのか陽なのかしばしば分からなくなり読み直す事も。
2人の少年の内面を描いた作品なので
仕方ないと言えば、仕方ないのだけどもう少し
切り替えを分かりやすく書いて欲しかった。

2人の少年はお互いが誰にも言えない闇の部分を持っている。
だからこそ、お互いがお互いに惹かれあい、そして反発しながらも
相手の事が気になっていく。
一見、同じように見える少年達だが読み進めていくうちに
根本的部分で違うという事が分かっていく。
少年1人より少年を2人登場させる事によって
より一層、物語に深みを出しているように感じる。

この本は、書かれている文字だけを読んでいても
何が言いたいのかは分からないと思う。
表現されてるようで、あいまいにしか表現されていない
作者の意図を探るように書かれているのではないだろうか。
その為、評価も良し悪し分れるように思う。

そして、私が意図を読み取れたのか?と言われると。。。
読み取る前に本を読み終わった気がする。
読み終わった後は不完全燃焼な状態。
それでも星4つなのは
最初から最後まで物語に惹きこまれてしまったから。
少年2人のゆくえに集中してたからかもしれないが。

ラストは、私にとって好ましくない終わり方で
私としては、その後を是非知りたいかな。
この後、この2人の少年がどのように成長していったのかが
非常に気になるところ。

★★★★☆




2006年11月16日

秒奪

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交通管制システムが操られ、大渋滞が引き起こされた。
都市交通がパニックに陥ったとき、同時多発現金強奪事件が
発生した。しかし、犯人の真の狙いは現金強奪ではなかった…。

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「交通管制システム」を軸に物語が展開していく訳だが。。
もの凄く、詳しく書いてある。
ところどころに専門用語なども出てくる。
そして、難しい専門用語にはまたその説明も書いてあったりする。
まるでミステリーを読んでいるというより
システムの取扱説明書を読んでるような気分に。。
システムについて詳しく書いてあっても
理解出来た事と出来なかった事は半々くらい。

物語も4人の視点が交差して進んでいくのだけど
なぜ4人にしたのかが意味不明。
それぞれの人物描写が中途半端になっているように感じた。
これだったら、1人に絞った方が良かったように思う。

勉強にはなったけど読み終わった後の感想は
「疲れた」のひと言に尽きる。

★★☆☆☆

2006年11月04日

そのケータイはXX(エクスクロス)で

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今すぐに逃げ出さないと、片目、片腕、片脚を奪われ
村の「生き神」として座敷牢に監禁されてしまう!
山間の温泉郷にたどりついたしよりと愛子の身に
次々と起きる事件。息つく暇さえない恐怖の物語の幕が開く。

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ひとつの「携帯」が原因で物語がいきなり展開。
しよりと愛子の視点から個々で文章が成り立っている。
この2人、全く正反対の性格といってもいい。

第一章、しよりの章。
最初から謎だらけ。誰を信じて誰が敵なのか。。
結果が知りたくて、思わずページを捲るも
読めば読むほど、謎は深まるばかり。

第二章、愛子の章。
ここから突然、愛子の視点での展開。
しよりの章で謎だった部分がここで愛子の章と
クロスし少しだけハッキリする。
それでも全部の謎が解ける訳でなく
それどころかまた新たな謎が出てきたりする。

その後は2人の視点が入れ替わり立ち代り
進んでいく。2人の間にあるのは「携帯」という道具だけ。
最後、読み終わるまでハラハラ・ドキドキ。
安心するヒマなどない。

ありがちな設定だけど、そこに「携帯」というものが
入るだけで、これ程物語が膨らむのかと。。
文章自体は少し無理な展開と乱暴な気もするけれど
それでも、最後までぐいぐいと読ませるだけの
テンポと魅力がある。
読み始めたら一気読みだった。

この作品、このミス大賞の最終選考まで残った作品だとか。
ちなみに、この時の大賞は「四日間の奇蹟」
私はこっちの方が良かったけどな。

映像化したら面白いんじゃないだろうか。

★★★+☆☆



2006年10月31日

ぱいかじ南海作戦

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離婚と失業でまっとうな人生からオサラバした俺。
この世の楽園のような西表島の浜辺で
長期キャンプ生活に入ったが
気楽な海浜狩猟生活は長くは続かなかった。
ある夜、盗賊団に襲われて
現金、寝袋など、全財産を失ってしまう。
しかし新たに出会った三人の仲間と助け合い
「南島アパッチ族」を結成、一発逆転の勝負に出ることに…。

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沖縄旅行に行って帰ってきた私。
この本とはナイスタイミングで出会えた模様。

「ぱいかじ」とは沖縄言葉で「南風」という意味。

「おぉ!」というような出来事はなく
たんたんとキャンプ生活(?)が描かれている。

またそのキャンプ生活の描写がいいんだなぁ。
読みながら沖縄の青い海、青い空。
そして、美味しかった郷土料理を思い出してしまい
また行きたくなってしまった。

読んでいて、「ぱいかじ」を感じる事が出来る本。

★★★★☆






2006年10月30日

札幌刑務所4泊5日体験記

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『探偵はバーにいる』『バーにかかってきた電話』
『沈黙の橋』の著者で、本格ミステリー作家として地位を
確立しつつある東直己が、ワザと刑務所に入って
その戦慄の驚くべき体験を書き下ろす。

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スピード違反をして罰金を頑張って(?)払わず
刑務所に入る作者。
その体験記がこの本である。

わざと刑務所に入るなんてこの人ぐらいのもんなんじゃ。。

実際に刑務所に入っただけあって
事細かにレポートされている。
レポートもユーモアを交えて書いてあるので
読みやすく、はっきり言って面白い。

ミステリー作家という事らしいが
この方の本は1冊も読んだ事なかった。
でも、このレポートを読んで興味が出てきた。
読んでみようと思う。

★★★★☆

2006年10月28日

人形はこたつで推理する

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鞠小路鞠夫──私が密かに思いを寄せる内気な腹話術師
朝永嘉夫が操る人形の名前です。出会ったのは幼稚園の
クリスマス会。園で飼っている兎が死んだ事件を
見事な推理で解決してくれました。
そう、「彼」は実は頭脳明晰な名探偵だったのです。

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この方の本はこれが初めて。
私こと睦月と嘉夫、嘉夫があやつる鞠夫の3人の
会話を軸に物語が進んでいく。

4編からなる短編集で、ミステリーというよりは
ユーモア小説&恋愛小説が主かもしれない。

だって、この小説4編あって殺人事件は2件しかないのだから。
第2話目の「人形はテントで推理する」のトリックは
「その手できたか」と。。。
そして、第4話目「人形をなくした腹話術士」では
こちらまで切なくなり悲しくなる程で
盛りだくさんの内容になっている。

嘉夫と鞠夫の性格が全く違い、その言葉のやりとりも
面白いし、その鞠夫が自分の意思を持って話すという
設定からしてユーモアたっぷりである。
まぁ、これにはカラクリがあるのだが。。
そして、睦月と嘉夫の今後の成り行きも
非常に気になるところ。

ミステリーが苦手な人や、また女性にお勧めの作品。

★★★+☆☆


2006年10月26日

野ブタ。をプロデュース

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舞台は教室。イジメられっ子転校生
(キモチ悪いほどおどおどしたデブ)を
人気者にすべく、オレはプロデューサーを買って出た!

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テレビドラマにもなった本。
テレビは見てないので比べる事は出来ないが。。

高校生をリアルに表現しているなぁと感じつつも
今の高校生の像とはちょっと違うような気がする。
本当のところは、私にも分からないのだけど。
多分、作者の学生時代が参考になっているんだろうなぁ。

ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。


続きを読む

2006年10月07日

ザンヤルマの剣士

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鵬翔学院高校に通う矢神遼は、ある日、奇妙な紳士から
波形の鞘に収められた短剣を押しつけられた。
『この剣は、抜くことができた人間に強大な力を与えてくれる…』
謎の言葉を残し、紳士は去る。
一見、どうやっても抜けそうにない形状をしたその剣を
なぜか遼はあっさりと抜くことができた。しかし、その日を境に
遼の周辺ではバラバラ殺人事件が連続して発生する。
しかも、被害者は遼に不快な思いをさせた人物ばかりであった。
『僕は無意識のうちに殺人を犯してしまったのか?』
いま、遼の運命は大きく変わろうとしていた…。

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ファンタジー&アクションといった内容。
どこにでもいる高校生が主人公の話。
この高校生が非日常な事に巻き込まれ、色々な事を考え
行動し成長していく。

ストーリーの中にも社会問題・社会現象・人間関係など
そういうものが含まれ、意味が深い部分もあり
考えさせられる。

文章も丁寧に書かれていて読みやすく理解しやすい。
本が苦手な人にお勧めかも。

★★+☆☆☆



2006年06月08日

博士の愛した数式

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家政婦として働く「私」は、ある春の日
年老いた元大学教師の家に派遣される。
彼は優秀な数学者であったが、17年前に交通事故に遭い
それ以来、80分しか記憶を維持することが
できなくなったという。数字にしか興味を示さない彼との
コミュニケーションは、困難をきわめるものだった。
しかし「私」の10歳になる息子との出会いをきっかけに
そのぎこちない関係に変化が訪れる。
彼は、息子を笑顔で抱きしめると「ルート」と名づけ
「私」たちもいつしか
彼を「博士」と呼ぶようになる。

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読んでまず思ったのがきれいな文章だなぁということ。
途中、だらける事もなく物語の中の
おだやかさが読んでいる私にまで
伝わってくる作品だと思う。
ラスト、少し涙がこぼれてしまったが読み終わった後は
「ほんのり」とした気持ちになれる。

映画の配役を知ってたせいか
私が本を読んでいる時は「博士」=「寺尾聡」だった。
ピッタリの役柄だと思う。

★★★★+☆

青の炎

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秀一は湘南の高校に通う17歳。
女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹の三人暮らし。
その平和な生活を乱す闖入者がいた。
警察も法律も及ばず話し合いも成立しない相手に
秀一は自らの手で殺害することを決意する。

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「えっ?この終わり方?」と感じる。
切ないというか悲しい。
家族や友人、恋人にまで嘘をつく箇所や
最後、学校のシーンなどでは胸にくるものがある。
映画化されたらしいが、納得。
出来るならハッピーエンドで終わって欲しかった。

★★★+☆☆

2006年05月26日

葉桜の季節に君を想うということ

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ひょんなことから霊感商法事件に巻き込まれた
“何でもやってやろう屋”探偵・成瀬将虎。
恋愛あり、活劇ありの物語の行方は?

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この本は書店で衝動買いした本の1冊。
タイトルと表紙に惹かれてかった。
読みやすくストーリー展開もテンポが良かった。
最後の最後で「えっ?」と思い、読み直す事があり
いい意味で作者に「やられたなぁ」と感じた本。

★★★+☆☆

スキップ

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昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳
千葉の海近くの女子高二年。
それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方
わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた。
目覚めたのは桜木真理子42歳。
夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。
わたしは一体どうなってしまったのか。

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主人公の真理子が時間移動した事から物語が始まる。
SFか?冒険ものか?と思って読んだけれど、全く違うものだった。

真理子は25年後に飛び越える訳だが
最初こそ戸惑うものの、時間が経つにつれあるがままの
自分を受け入れ前向きにその時、その時を生きようとする。
その姿に爽やかさを感じ力強さを感じた。
途中、ちょっと「これはありえないんじゃ?」と思う部分もあるが
読んだ後は、フレッシュな気持ちになり
自分も頑張ろうと思わせてくれる1冊。

★★★+☆☆


タグ:読書 北村薫

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