2007年08月26日

手紙

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強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには
獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛
就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに
「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。
人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の
家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。

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古本屋さんで半年程前に見つけ、即買いしたにも係わらず
ずぅーっと放置していた本。やっと読めたよ。

この本のテーマはずばり「差別」。
まぁ、読んだ方なら誰でもそう思うだろうけど。
映画にもなった話題の作品。

殺人を犯した兄を持つが故に苦しむ弟。
罪を犯したのは「兄」でも
やはり血の繋がりがあるというだけで
その弟に対して、世の中の人の見る目が
厳しくなるのは、現実かもしれない。

読んでいて直貴の辛さや葛藤、怒りが
痛い程伝わってきて感情移入してしまったけれど
では、実際、私の周りに直貴のような人が居たらと
考えると、同じような態度で接しない自信なんて
全くなくて。。。

人間は、誰しも人を「差別」する心を
持っているんじゃないかな。
それは「罪」だけに対する差別だけじゃなく
色々な物事や人に対して。
そういう人間の悲しい性をこの本を
読んでまざまざと見せ付けられたような気がした。

最初から最後まで辛い話で
ラストも救われようがない。

「人の道を踏み外すような事は絶対してはいけない」

映画を観てみたいと思った。

★★★+☆☆

posted by ゆき at 12:14| Comment(10) | TrackBack(11) | 東野圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。TBとカキコありがとうございました。
本当に考えさせられる作品でしたよね。
怖くて途中で読むのを止めたくなったくらいです。
でも、現実にもある話なんですよね。
人の本性が分かる本。確かにそうです。
でも、直貴は自分を信じてくれる女性と、友人がいたっていうのは幸せだったんじゃないでしょうか。
Posted by 苗坊 at 2007年08月26日 15:34
原作は、一度目よりも二度、とそして時間が経てば経つほどラストが泣けちゃうんです。
映画は、小田さんの歌が聴きたくて行ったようなもので、あの歌で泣けない人はいないんじゃなかと・・・でもちょっと歌で泣かすのは卑怯!?

全体的には小説の方が上ですけど、ラストだけなら映画の方が泣きます。
Posted by じゃじゃまま at 2007年08月26日 23:57
ゆきさん、こんばんわ。
読み終えて、ひたすら辛くて哀しくて、どーんと落ち込んだのを思い出しました。
でも、東野さんの作品の中では(そんなにたくさんは読んでないんですが)白夜行に次いで好きな作品です。いろいろと考えさせられました。私も映画を見てみたいです。
Posted by june at 2007年08月27日 20:36
苗坊さん☆
こんにちわ。
>直貴は自分を信じてくれる女性と
 友人がいたっていうのは
 幸せだったんじゃないでしょうか。

 うん。唯一救われる点があるとしたら
 この点ですよね。
 私がもし直貴と同じ境遇の方に出会ったなら
 出来たら由美子や寺尾のような
 存在になれたらいいなぁと思います。
Posted by ゆき at 2007年08月28日 13:48
じゃじゃままさん☆
じゃじゃままさんは映画を観に行かれたんですね。
私はこの話は本より映画の方が泣けるんじゃないかなぁと
感じてます。音楽が持つ意味が大きいような気がするので。
まぁ、じゃじゃままさんが言うように
音楽で泣かせるのは少し卑怯かも?w
この本はまだ1度しか読んでいないので
時間をおいてまた読み返してみたいと思います。

juneさん☆
>ひたすら辛くて哀しくて

 うんうん。分かります。
 気分が落込んでる時に読む本ではないと思いました。
 重いテーマ&辛い話だけに読み終わった後の
 気持ちは複雑な物があります。
 白夜夜は私も大好きな一冊ですよ♪
Posted by ゆき at 2007年08月28日 13:57
差別って難しいですよね。
意識しすぎると、それも差別になるし。
この本を読んだあと、私が同じ立場になって
差別しないという自信ないなぁ・・・って
感じてしまいました。
東野さんの本って、テーマが重たいだけに
読み終わったあとにどよ〜んとした気持ちに
なってしまうことがあります。
Posted by みわ at 2007年08月28日 16:29
どうもー

「手紙」。
もっと効果的に使われて欲しかったですよねー
そしてダラダラに泣きたかった(笑)
けどもダメでしたね。。。
たまに思うことですけど、
帯とかあらすじとか、
売り方をもうちょっと考えて欲しいと思わされましたねー
Posted by じゅん at 2007年08月29日 19:45
みわさん☆
こんばんわ。

>差別って難しいですよね。

 本当ですよね。
 私はこの本を読むまで「逆差別」という
 言葉さえ知りませんでした。
 
>どよ〜んとした気持ちに

 うんうん。読む時と読む本を考えないと
 めちゃくちゃ危ない時があります。苦笑

じゅんさん☆
>帯とかあらすじとか、売り方を
 もうちょっと考えて欲しいと思わされましたねー

 あぁ、この意見、全く同感です。
 私も全然泣けなかったので。
 確かに「手紙」の使い方
 もう少し効果的な使い方があったように思います。
 少し、残念な作品になってますよね。
Posted by ゆき at 2007年08月30日 20:21
はじめまして♪
「*precious memories*」のじゅりんと申します。
TBさせていただいたのですけど・・・うまく届きましたでしょうか。。

私もこの作品、純粋に物語を楽しむ・・というより、自分だったらどうするだろう、、とそういうことを考えてばかりの読書だったと記憶しています。
差別することは悪いことだって誰もが分かっているけど、自分を守るために、ゆきさんのおっしゃるように誰もが差別する心を持ってしまうのだと、そんなふうに思いました。

え〜今、「図書館」シリーズを読んでぼちぼち感想も書いておりまして、またそのうちTBさせていただきたいと思っております^^
それではまたお邪魔させていただきますね(^o^)
Posted by じゅりん at 2007年08月31日 14:58
じゅりんさん☆
初めまして。
コメント&TBありがとうございました。

>自分だったらどうするだろう

 本当にそういう事を考えさせられる作品でしたね。
 本の中の直貴の周りの存在にイライラさせられる事も
 ありましたが自分に置き換えてみると・・・
 やっぱり同じ態度をとってしまうかもしれません。

 図書館シリーズ読んでるんですね〜♪
 私も出し好きな作品です。
 良かったら、また遊びに来て下さいね。
Posted by ゆき at 2007年09月01日 19:53
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