2007年05月29日

名もなき毒

****************************************************************

どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。
それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する
杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの
身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。
そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を
亡くしたという女子高生だった。

****************************************************************

発売と同時に図書館に予約したのだが
人気作家という事もあり、やっと読めた。

「誰か」のシリーズの続編。
489ページという長編だが読みやすい。

今回のテーマはずばり「毒」。
この「毒」、目に見えたり、見えなかったり
知らない間に人から感染してたりなどなど
自分で気付かない内に人々は色々な毒に触れたり
侵されたりしているようで。。。

冒頭に書かれている「連続無差別毒殺事件」をベースに
他の事件や色々な伏線が絡み合いながら物語りが進行していく。
残念ながら、私は犯人が登場し、主人公・杉村三郎と
会話した時から何故かピンときてしまった。

でも、この物語は犯人の推理を楽しむより
誰の人生にでも起こりうる苦しみや
しのびよる恐怖を味わう本なんだろうと思う。

「普通」と「異常」の境界線はどこなのか?
それは、誰が決めるのか?
重いテーマも含んでる本になっている。

ただ、私がひとつ気になったのは
主人公、杉村三郎があまりにも簡単に
色々な事件に関係するというか。。
「人が好い」という理由だけでここまで
はまるもんかなという疑問が。。
もう少し、設定を考えて欲しかった。

★★★+☆☆












posted by ゆき at 16:58| Comment(14) | TrackBack(15) | 宮部みゆき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ〜^^
何だかいろいろ考えさせられましたよね。
自分の身近にある事件ですよね。
何だか怖いです。
杉村さんの人気はイマイチですよね^^;
この夫婦は結構好きだったんですけど、最後の奥さんの行動が、お嬢様だな〜って気がして、ちょっと悲しかったですね。
Posted by 苗坊 at 2007年05月29日 20:44
苗坊さん☆
身近にあるテーマだっただけに
読みやすくもあり、怖くもありましたね。

>最後の奥さんの行動が、お嬢様だな〜って
 気がして、ちょっと悲しかったですね

 そうなんですよ。
 でも、読んでる感じ、今多嘉親は
 引越しに反対な雰囲気で。。
 シリーズになるという事で、次の展開が
 気になります。
Posted by ゆき at 2007年05月29日 21:33
こんばんは!
私には縁がない事件だとは、言い切れないところが怖かったですね。
目に見えないものだけに余計に怖かったし、
私にも関係あるかもと思わせられるリアリティがありました。
主人公の生活は、縁がなさ過ぎて逆に分からなかったけれど(^_^;)
次回作では、主人公の生活にも波風が立つのか…気になりますね。
Posted by エビノート at 2007年05月29日 21:45
エビノートさん☆
こんばんわ。
本当に、自分には縁がないと言い切れませんね。
それだけに、怖いものがありますし
見えないからこそ
自分では気付かない部分もあるのだと思います。
この方の書く小説のテーマは考えさせられる物がありますよね。
次回作、主人公がどのような態度で挑むのか
気になるところです。
もう少し、妻に強く出て欲しいかも。w
Posted by ゆき at 2007年05月29日 23:43
コメント&TBありがとうございます。
1作目はうーーん、だったのですが本作は読み応えアリでした!

杉村氏は共感度が低いところがお気の毒です。シリーズ化するのか、気になりますね。
Posted by 駒吉 at 2007年05月30日 17:36
こんばんは!
このコワさは、宮部さんが書くと、もうより一層こわいですね。身近に起こりそうで、ほんとにぞっとします。心の闇、と一言で片付けられない、果てしない闇を感じて、うすら寒くなりました。
Posted by ERI at 2007年05月31日 01:05
こんばんは。
触れてたり感染してたり侵されたり、からんでくるいろんな毒…読み応えがありました。
人の心の奥に潜む毒は鮮烈でした。
タイトルの意味が、とっても深かったですね。
続編が楽しみです。
Posted by 藍色 at 2007年05月31日 01:09
駒吉さん☆
杉村氏に対しての共感度は私も少ないですね。
なぜ、宮部さんは彼を主人公に設定したのか
今のところ???状態です。w
ただ、今回の「毒」というテーマの本は
読み応えありました。
宮部みゆきらしさが前面に出てたように思います。
聞いたところによるとシリーズ化されるそうですよ。
楽しみです。

ERIさん☆
>このコワさは、宮部さんが書くと
 もうより一層こわいですね。

 そうなんですよ。彼女の才能がいかんなく
 発揮されてますよね。
 「毒」という言葉だけ聞くと自分とは
 無関係な感じでしたが、本を読んでみると
 無関係どころかめちゃくちゃ身近のテーマだったりして。。
 「心の闇」とひと言では片付けられないという
 ERIさんに強く同感です。

藍色さん☆
読み応えたっぷりでしたよね。
「毒」という言葉で、これだけの「毒」を
出してくるとは思いもしませんでした。
>タイトルの意味が、とっても深かったですね。

 本当にそうですよね。
 タイトルに全ての意味が込められてるような
 気がします。
Posted by ゆき at 2007年06月01日 12:38
コメントし忘れてますか??失礼しました!
「毒」についてはすごくよかったんです。読んでいて、他人からの毒もそうだけど、自分も毒を出してるかも、と気付けて。

ただこのシリーズ、杉村さん私もどうしても好きになれなくて、ついでに妻の方なんて嫌いなんですよね〜。もし身近に妻がいたら、私の嫌な部分の毒が出るかもしれません。(爆)
Posted by じゃじゃまま at 2007年06月03日 17:47
じゃじゃままさん☆
こんばんわ。
「毒」というテーマは良かったですよね。
自分の周りにはこんなに気付かない、目に見えない
「毒」があるんだと思い知らされましたもの。
そして、少し怖くもなりましたけど。
杉村さんについては、私もなんで彼が主人公?と
クエスチョンマークです。
これからもよろしくお願いしますね〜♪
Posted by ゆき at 2007年06月03日 21:33
ほんと、普通と異常の境目って難しいですよね。
こういうのって、本人は普通だと思ってたりすることが多そうだし。
絶対に自分には降りかからないといいきれない
恐さがあったと思います。
TBさせてもらいますね〜。
Posted by みわ at 2007年06月04日 23:22
みわさん☆
コメントありがとうございます。
> 絶対に自分には降りかからないと
 いいきれない恐さがあったと思います。

 本当にそうですよね。
 他人事だと思っていても、実際、いつ
 自分の身に降りかかってもおかしくない。
 そんな出来事が書かれてた本だと思います。
 
Posted by ゆき at 2007年06月05日 21:39
こんにちは。

>「普通」と「異常」の境界線はどこなのか?
>それは、誰が決めるのか?
本当にそうですよね。
杉村夫妻だって私から見たらちょっと以上ですもの。
あんな恵まれた結婚生活(というのかあの奥さんですけどね、恵まれてるのは)ないですよね。うん。うん。
夜中にタクシー飛ばしてケーキを買いに行かせるなんて…
理由がどうであれ、家を出て行くなんて…って。
そう思ってる私「毒」はいてるのかな(苦笑)

「嵐の季節の終わりに」に2度TBとコメントしてしまったような気がするのです。
ごめんなさい。
一つずつ消して置いてください。
Posted by なな at 2007年07月02日 10:19
ななさん☆
こちらにもコメントありがとうございます。
杉村夫妻は確かに、普通とは違いますよね。
どんな夫婦が普通なのか?と聞かれれば
またそれはハッキリ言えないんですけど。
でも、あの奥さんはもう少し、世間一般を
知った方がいいような。。と以前までは
思っていたんですけど今は
ああいう奥さんと
杉村さんを出す事で、普通感覚と贅沢感覚の
違いを表現してるのかなぁ?と
最近では考えてる私です。
どうなんでしょうね。
Posted by ゆき at 2007年07月02日 15:52
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