2007年04月25日
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何でも売っている不思議な市場「夜市」。
幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに
「野球選手の才能」を手に入れた。
野球部のエースとして成長した祐司だったが
常に罪悪感にさいなまれていた。
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第12回日本ホラー小説大賞受賞作と聞いていたので
怖くてグロい物語を想像していたのだが想像と全く違った。
幻想的で哀しく切ない物語と言った方が良い。
この1冊には表題にもなっている
「夜市」と「風の古道」の2編がおさめられている。
どちらも、もっと読んでいたいと思わせられ
読み終わるのがもったいなく感じた。
どちらの物語も冒頭部分から物語に惹きこまれ
あっという間に、幻想的な世界へ連れていかれた。
読んでいるだけで
その場面、場面が目に浮かぶようで読みやすく
また、次の展開、次の展開と気になって仕方がなかった。
文章のひとつひとつが洗練されていて綺麗だと思う。
こういうホラーなら何度でも読みたい。
これがデビュー作との事。
第2作目の「雷の季節の終わりに」を
読むのが今から楽しみ。
そうそう「夜市」を読む時は静かな空間で
1人で読む事をお勧めする。
★★★★+☆
posted by ゆき at 00:24|
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恒川光太郎
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夜市〔恒川光太郎〕
Excerpt:
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「夜市」恒川光太郎
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夜市 恒川光太郎
Excerpt: 夜市
■やぎっちょ読書感想文
♪来ぅるー、きっと来るぅー♪
ほほー。怖い世界のお話ではあーりませんか!新鮮新鮮。
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Weblog: "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!!
Tracked: 2008-05-27 15:46
読み終えるのがもったいないと思える、独特の味わいがある作品でしたよね〜
幻想的な世界観が魅力的でした♪
「雷の季節の終わりに」も良い作品ですよ!
楽しまれてくださいね(^o^)/
コメントありがとうございます。
独特で幻想的。
これが、ホラーとは思えませんでした。
今まで私が持っていた「ホラー」という認識を
覆されたような気さえします。
大げさでしょうか?w
「雷の季節の終わりに」も必ず読みます。
楽しみ〜♪
本を広げたら、そこは不思議な世界。
こういうのってすごくいいですよね。
恒川さん、追いかけて行きたい作家さんになりました。
この世界観はすごいですよね。すっかり引き込まれました。エビノートさんお勧めの「雷の季節の終わりに」は、私も好きです。ぜひ世界にどっぷり浸かって楽しんでください!
>本を広げたら、そこは不思議な世界。
本は、こういう世界が楽しめるから
やめられません。
私も恒川さん追いかけていきますっ♪
juneさん☆
>この世界観はすごいですよね
本当に、あっという間に惹きこまれました。
juneさんも「雷の季節の終わりに」は
お勧めなんですね〜。
ますます読むのが楽しみになってきました。
私も恒川さん追いかけます。いい作家さんに出会えました。
「夜市」も「風の古道」もすんなりと
本の世界に入っていけましたよね。
本当にもっとこの世界に浸っていたかったです。
これからの作品が楽しみです♪