2007年02月19日
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恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ
そのまま崖下へ落ちてしまった。―はずだった。ところが
気づけば見慣れた金沢の街中にいる。不可解な想いを胸に
自宅へ戻ると、存在しないはずの「姉」に出迎えられた。
どうやらここは、「僕の産まれなかった世界」らしい。
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最初から最後まで一気に読めた。。
しかし、面白いという事じゃなく
怖い物見たさ(?)的な感覚で読んだ感じ。
この物語、どこまでいっても
救いようがない。ただ、落ちていくだけ。
それが何とも言えなく、悲しい。
ネタバレあり。
続きを読む方はご注意を。
この主人公は人生の岐路となる箇所で
何もせず、あるがままを受け入れただけなのに
何か行動を起こした場合と何もせず
受け入れた場合とではこんなに違うものなのか?
その違いをたんたんと見せ付けられていく。
家庭の崩壊、兄の死や知り合い、恋人の死などなど
どれもこれも、自分があるべき時点で
違う行動や言動を発していたら
全部、避けきれる事だったと知った主人公。
読み進めるごとに、読んでるこちらまで
気分が重く、ブルーになっていく。
この本、自分が落込んでいたり
気分がブルーな時には絶対読むものじゃない。
ラスト1行、とどめの文章。
この後、主人公がどのような行動をとったか
想像するのが恐ろしい。
人にはなかなか勧められない本。
★★★+☆☆
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ボトルネック 米澤穂信
Excerpt: ボトルネック
嵯峨野リョウは東尋坊に来ていた。
諏訪ノゾミが、ここの崖から落ちて死んだのだ。
ノゾミの死から2年。ようやく弔う気になり、現場へ足を運んだのである。
ノゾミは中学2年の時、横浜か..
Weblog: 苗坊の読書日記
Tracked: 2007-02-19 17:34
(書評)ボトルネック
Excerpt: 著者:米澤穂信 ボトルネック価格:¥ 1,470(税込)発売日:2006-08-
Weblog: たこの感想文
Tracked: 2007-02-19 19:03
「ボトルネック」米澤穂信
Excerpt:
ボトルネック
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Weblog: ナナメモ
Tracked: 2007-02-19 22:58
「ボトルネック」米澤穂信
Excerpt: ボトルネック
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Tracked: 2007-02-19 23:26
ボトルネック 米澤穂信
Excerpt:
装画はフジモト・ヒデト。装幀は新潮社装幀室。書き下ろし。
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『ボトルネック』米澤穂信
Excerpt: ボトルネック米澤 穂信新潮社2006-08-30by G-Tools
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Tracked: 2007-02-22 17:42
ボトルネック 米澤穂信
Excerpt: ボトルネック
■やぎっちょ読書感想文
ざっ、ぷーんの東尋望
東尋望をご存知ない方のためにやぎっちょが物語風にご説明いたしましょう。ある、家庭の食卓。
長女「ねえ今度の週末家族でどこか行..
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Tracked: 2008-05-18 02:19
『ボトルネック』 米澤 穂信 新潮社
Excerpt:
ボトルネック
恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった。―はずだった。ところが、気づけば見慣れた金沢の街中にいる。不可解な想いを胸に自宅へ戻ると、存..
Weblog: みかんのReading Diary♪
Tracked: 2008-10-27 00:10
TBとカキコありがとうございました。
いや〜凄いですよね。
ここまでイタイ話を読んだ事がありません。
サキが、リョウにとっての支えだけど、サキが伝える真実を知るたびに、傷ついているんですよね。
本当に辛いですよ。
最後の一言も。とどめですよね。
人にオススメできませんが、読んでほしいとも思います^^;
あまりにも凄いので。
本当、この作品を落ち込んでいるときに読むと立ち直れなくなりそうですよね。
米澤さんの作品は、ほろ苦い結末、というのが持ち味だとは思うのですが、この作品に関してはその中でもダントツの衝撃でした。
それだけパワーのある作品、とも言えるのでしょうが、他人に勧めるのは躊躇われますね。
本当に凄かったですよね。
私もここまで辛い話ははじめてかもしれません。
救いようが全くないなんて。。
>サキが、リョウにとっての支えだけど
そうなんですよね。そしてまた
サキのあの明るい性格がより一層
リョウを落としてる気がしました。
お勧めしたいけどお勧め出来ないという
複雑な本になってますよね。苦笑
たこやきさん☆
落込んでる時に読むのは絶対ダメですよね。
本の世界や精神に引き込まれて
帰ってこれないような気がします。
>ほろ苦い結末、というのが持ち味だとは思うのですが
そうなんですか?初米澤作品だったので分からないんですけど
それでは、他の作品を読む時も
落込んでる時やブルーな時はやめた方が
良さそうですね。
>ダントツの衝撃でした。
私は初作品にしてその衝撃を味わってしまったのですね。
これだけの衝撃を受けると
しばらくこの方の他の作品に
手を出そうという気にはなれません。苦笑
確かに毎回ビターな部分はありますが
他の本はこれほどではありません。
ちょっと落ち着いたらぜひ他の本も読んでみてくださいね。
米澤さんの作品は、ほろ苦さやダークさがありますが、ここまでなのは今のところ他にはないように思います。古典部シリーズなどはオススメです。
>確かに毎回ビターな部分はありますが
そうなんですか?彼の作品はこれと
似たような傾向って事ですね。
今回、たまたまこれが強かっただけなのかな。。
>ぜひ他の本も読んでみてくださいね。
はい。もちろん読むつもりでいます。
いつになるかは今のところ不明ですけど。w
juneさん☆
この本、本当にお勧めしにくいです。
読んで欲しい気持ちはあるんですけど
読み終わった後の感情を考えると。。苦笑
>古典部シリーズなどはオススメです。
教えて頂いてありがとうございます。
是非、探して読んでみますね。
お伺いするのが遅くなってごめんなさい。
この作品が米澤作品初読ということで、さぞ
重たい出会いになってしまっただろうな、と思います。
他の作品はほのぼのしているので是非読んでみてくださいね。
ほのぼのと言っても油断すると…なんですけど(笑)
コメントありがとうございます。
>さぞ 重たい出会いになってしまっただろうな
そうなんです。初米澤作品にして、重かったです。
本の選択を間違えたかも。。と思うほど。w
でも、これにこりず他の作品も読んでみようと思います。
お初です。
言いたいテーマは分かりますが、何だか救いのないストーリーでしたね。まさに描き方が「リョウ」的。最後の一行は、とどめの一発だし、ちょっと悪趣味にすら思いました。
何だかお馴染みの作者が並んでいます。また遊びに来ます。
by pomo (^_^)/~
はじめまして。コメントありがとうございます。
本当にこの物語、最後まで救いようがありませんでしたよね。
言いたい事は十分、分かったから
ラストぐらいは救いがあるように終わって欲しかったです。
また、遊びに来て下さいね♪