2006年11月02日

ある閉ざされた雪の山荘で

**********************************************************************

早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは
オーディションに合格した男女7名。これから舞台稽古が始まる。
豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。
だが、1人また1人と現実に仲間が消えていくにつれ
彼らの間に疑惑が生まれた。はたしてこれは本当に芝居なのか?

**********************************************************************

「本格推理」なんだけど、そうじゃない。
パロディー?的な感じ。

この本を読んでいて思い出したのが
アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」
まぁ、この本のタイトルは本文中にも出てくるから
作者は意図してるんだろうけど。

物語は2重にも3重にも構成されている。
そして読んでるうちに気づくのだが
視点が主人公・久我とその他の人物に変わる。
久我の視点からの展開は色々な突っ込みもあり面白い。
また、芝居か現実かと登場人物と共に
読者を惑わせるようにもなっている。

でも、途中からスポッと黒幕というか
犯人というのが分かってしまった。
ちょっとが不自然すぎる部分と
久我の推理を考えれば分かるのではないだろうか。

それでも、ラストの展開には少し驚いた。
そういう意味での視点切り替えかと。
途中で犯人が分かっても先を読ませるだけの
魅力があるのはさすがというべきか。

この本、ミステリーを楽しむというよりは
きっと本の構成を楽しむべき本なのだろう。

作者も本の表裏紙に
「ストーリーは題名のとおり。
 本格もどき、つまり本格推理のイミテーションを目指した。
 本物とは一味違うところがミソなのだ」と書いてある。

この本を読む前に「そして誰もいなくなった」「Yの悲劇」
「グリーン家殺人事件」などを読んだ方が
作者のいわんとする意味が分かると思う。

★★★☆☆




ラベル:読書 東野圭吾
posted by ゆき at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 東野圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。