2008年11月30日

誘拐

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韓国大統領来日―。歴史的な条約締結を控え、全警察力が
大統領警護に集まる中、事件は起きた。少女誘拐―。
全く痕跡を残さない犯人に、大混乱に陥る警視庁。
謎が臆測を呼び、臆測は疑念に変わる。

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面白いような面白くないような
なんとも中途半端な・・・という印象。

主人公は、まず決まっているんだろうけど
警察関係者からの視点での話もところどころに
挟んであり感情移入がしづらい。

誘拐が始ってからの警察との攻防は
それなりに面白いけれど
何が目的かはっきりとせず
後半でそれなりの物を期待してたけれど
種明かししてみれば「それか・・」という程度で
そんなに大きな仕掛けもなくちょっと
肩透かしをくらった感じ。

ラストのラストの大仕掛け(?)も
最初から読めてたしなぁ。

何より、最後で犯人としての手がかりを
いとも簡単に残していたという事実って
そこまで完璧に計画を進めてたのに
「ありえないんじゃ?」って思ってしまったし。

不完全燃焼の一冊となったというのが正直な感想。

★★+☆☆☆

2008年11月29日

流星の絆

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惨殺された両親の仇討ちを流星に誓いあった三兄妹。

「兄貴、妹(あいつ)は本気だよ。
俺たちの仇の息子に惚れてるよ」

14年後――彼らが仕掛けた復讐計画の最大の誤算は
妹の恋心だった・・・・

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図書館にて予約待ちをしてたけど
待ちきれず、とうとう購入・・・w

「あ、これってドラマ化前提?」と
思ったのが率直な感想。
決してつまらない訳じゃなく面白い部類に
入ると思うんだけれど、「軽い」。

東野圭吾ファンとしては、やはり
今まで読んだ作品と比べてしまう訳で。。。

「絆」がテーマの作品であると思うのだけど
それだったら、養護施設での生活などの
描写を詳しく入れるべきだったのでは?
と思ってしまう。
事件があった当日に3人で流星を見て
養護施設に入ってた時に、また流星を見てと
これだけを前面に押し出され「絆」を
強調されても、物足りない。

それとも「流星」がポイントではなく
「ハヤシライス」が「絆」のポイントなのかな?
ハヤシライスでもいいんだけど
その味を当時6歳だった妹がはっきりと
断言するのもどうかと。。
長男が断言するならまだしもなぁと
なんだか、批判的な私だけれど・・・

それなりの伏線はあるものの
犯人は途中で分かってしまうし
主人公達のラストの行動も
「うーん」って感じで
私としては中途半端に感じる。

 「息もつかせぬ展開、張り巡らされた伏線、驚きの真相 
  涙がとまらないラスト。すべての東野作品を超え
  現代エンタメの最高峰」

という作品紹介もあったけど、これは大げさなのでは?
このコメントに期待して読んだからこそ
辛口評価になるのかもしれないが・・・。

「東野圭吾」作品だからこその
この評価だと思わざるを得ない。
他の方が同じような作品を書いたなら・・・

慌てて、買う程ではなかったかな。

★★+☆☆☆


posted by ゆき at 22:13| Comment(7) | TrackBack(10) | 東野圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月28日

天使の耳

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天使の耳をもつ美少女が兄の死亡事故を解明。

深夜の交差点で衝突事故が発生。信号を無視したのは
どちらの車か!?死んだドライバーの妹が同乗していたが
少女は目が不自由だった。しかし、彼女は交通警察官も
経験したことがないような驚くべく方法で兄の正当性を証明した。
日常起こりうる交通事故がもたらす人々の運命の急転を活写した
連作ミステリー。

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作品紹介にもあるように「交通事故」を
テーマにしたミステリー。
1つの事故からここまで、話を広げていくのは
さすがとしかいいようがない。

そして、日常、自分にも起こりえるような
事件が題材だからこそ、読んでいて
怖かったというか、背筋が冷たくなったというか。。。

短編集なんだけど、短編と思わせない構成と
ラストの仕掛け。どれを読んでも
さすが「東野圭吾」と言わざるを得ない。
読み終わった後は、ちょっとした長編を
読んだ気分になると思う。

車を乗る人に是非、読んで欲しい一冊。

私も今後、今まで以上に運転マナーや
交通ルールに気をつけようと思った。

★★★★+☆

posted by ゆき at 06:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 東野圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月27日

予定日はジミー・ペイジ

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4月×日

 性交した。夫はすぐに眠ったが私は眠れず、起きて服を着て
ベランダにいって煙草を吸った。日中は雨が降っていたのに
夜空は晴れ渡っていて、濃紺の空には厚ぼったい雲まで
かかっている。いくつか星が見えた。すっと一筋
こぼれ落ちるみたいに星が流れた。
 あ、流れ星、と思うのと、子どもができたかも
と思うのと、ほぼ同時だった。
どちらにしても、願いごとをし忘れた。

子どもができたかも、なんて、
どうしてさっき思ったのか不思議だ。

だめ妊婦、ばんざい! ロックギターの天才の
誕生日に母親になる予定の〈私〉をめぐる
切ないマタニティ日記。

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妊娠・出産の経験がない作者がよくぞここまで
書けたもんだというのが正直な感想。
それだけ、よく書けてると思う。

そう感じる私は、今まさに妊婦生活真っ最中。
予定日は12月13日。
もうすぐ、我が家にも新しい家族が加わる。

「妊娠・出産」
女性にとっては、嬉しい事だけじゃない。
男性(旦那君)には決して理解出来ないであろう
心の葛藤や不安があったりする。
そして、これらは決して男性が本当に
理解する事は出来ないんじゃないかと思ってる。
だって、実際、お腹の中で10ヶ月と10日
育てるのは女性なのだから。

「妊娠・出産」を経験する事で
嬉しい事や楽しい事ももちろんあるだろう。
まだ出産をしてない私には未知の世界の部分も
あるけれど、妊娠した事によって感じる
胎動はかけがいのないものだったりする。
「自分の中に別の生命体が居る」って
なんとも不思議・・・

妊娠・出産を経験した方なら
この本を読んで共感する部分は
多々あるんじゃないかな。
それだけ、リアルに書かれてる。

私の場合、タイミングが良かっただけに
一気読み出来たし、感情移入もしっかり
出来て面白かった。

妊婦さんだけでなく
是非、男性の方にお勧めしたい一冊。

★★★★★

2008年11月24日

人のセックスを笑うな

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19歳の美術学校生のみるめ。ある日、絵のモデルを20才年上の
講師ユリに頼まれ、その自由奔放な魅力に、吸い込まれるように
恋におちた。友人の堂本に問いただされ、みるめは彼女との仲を
うれしそうに告白するが、実はユリは結婚していた・・・

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――「思わず嫉妬したくなる程の才能」と選考委員に絶賛された
  せつなさ100%の恋愛小説。第四一回文藝賞受賞作。映画化。−−

とまぁ、こんな風に本の紹介がしてあったもんだから
どれだけの物かと思いきや・・・

私としては、完璧に期待外れ。
みるめにもユリにも全く感情移入が出来なかったし
「なんでそういう関係になるのか?」がさっぱり
分からなかった。

みるめはまだいいとしても、ユリの行動は
特に???
旦那様が居るんだよねぇ??
その旦那様の態度も???だったし。。

読みやすいと感じる事は出来たけど
心動かされる物もなかったし
読後に残る物もなかったし
「せつなさ100%」とあったけど
この本のどこに「せつなさ」があるのやらというのが
正直な感想・・・

「第四一回文藝賞受賞作。映画化」
という言葉に踊らされた気分・・・

★☆☆☆☆

2008年11月22日

NEXT

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全米を驚かす爆弾テロ。
最大の危機に政府が頼ったのは<2分先>の
予知能力を持つ、しがないマジシャンだった。
果たして彼に世界は救えるのか?

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なかなか楽しめる映画になってると思う。
まぁ、見ながら何度「ずるいよね」と
つぶやいた事か。。w
2分先が見えるから、ある意味完全無欠w

この映画を見るまでは
「2分先だけ分かっても・・」と思ってたけど
意外や意外、結構使い道ってあるもんだw。

でも、この映画、途中で「????」
だって、2分間しか先が見えない
読めないはずだったのに
その最大の設定がどこかにいってしまうのだ。
「はい?どういう事?」って感じで
突っ込みまくりの映画になった。
いいのか?これで?w

それでも、ラストは予想外の終り方で
まぁ、いい意味で裏切られたかな。。
深く考えず気楽に見る分には
面白い映画かも。

★★★+☆☆

posted by ゆき at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに映画&DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

虚夢

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娘を殺した犯人が目の前を歩いている!
愛娘を奪い去った通り魔事件の犯人は「心神喪失」で罪に
問われなかった。運命を大きく狂わされた夫婦はついに
離婚するが、事件から4年後、元妻が街で偶然すれ違ったのは
忘れもしない「あの男」だった。
不起訴処分となった通り魔犯と街で遭遇したといい、過去からの
苦しみに苛まれて不可解な言動を強めていく元妻。
彼女が見たのは本当にあいつなのだろうか。
元夫に出来ることはひとつしかなかった・・・・

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「精神障害者」の犯罪がテーマの本。
加害者側、被害者側、また彼らを取り巻く人物など
色々な登場人物の視点から物語が書かれている。
一方の立場に片寄る事なく書かれているので
内容的に重いものがあるのだが
非常に読みやすくなってると思う。

決して、この話、人事ではないと思う。
「精神障害者」という言葉は
ニュースでもよく聞くし
この先いつ、何時自分がその渦中に
巻き込まれるか。。
巻き込まれないという保証は絶対にないのだから。
こういう事を思うと
自分だったら・・・とつい考えずには居られない。
加害者側になっても被害者側になっても
どちらも辛く、想像する事が難しい。。

「正常」と「異常」の境界。
誰がどのような基準で判断するのか?
これもまた、重いテーマの1つで。。
「異常」と判断されたとしても
本当にそれは正確な判断なのか?
色々考え始めるとキリがなく
本当に怖いなぁと感じた。

★★★★+☆

タグ:読書 薬丸岳
posted by ゆき at 16:24| Comment(0) | TrackBack(2) | 薬丸岳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月05日

告白

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「愛美は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に
殺されたのです」 わが子を亡くした女性教師が、終業式のHRで
犯人である2人の少年を自ら裁いた−。

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  第29回小説推理新人賞を受賞し選考委員全員を
  唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が
  鏤められた緻密な構成力。

こうも魅力的な紹介文が新聞広告に
どぉーんと大きく掲載されてたもんだから
気になって図書館で早速借りた。

全6章からなる本で1つの事件を軸に
わが子を殺された先生の告白から始まり
モノローグ形式で、級友・犯人・犯人の
家族が語り、真相に迫っていく。

この本の最大の特徴は会話形式の一本調子で
文面が続いていくこと。
読み始めは「珍しいなぁ」と思うと同時に
「ちょっと読みにくいかな」と感じたが
そんな思いもすぐに弾き飛ばされる程の
吸引力がこの本にはあり
次から次へとページを捲っていた。

「怖い」というか「ぞくぞくする」というか
なんとも言えない衝撃を読みながら受けた。
各章ごとに、大小係わらず
どんでん返しがあり、読者の意表を
見事についてくる。
出てくる登場人物の負の感情といった
心理描写や集団心理の描写も見事としか言いようがない。

ラスト、どう治めるのかと思いきや
またまた衝撃のラストで・・
読後感は、爽やかとは言えないけれど
「ずん!」と心に残る一冊という事は確か。

これがデビュー作なんて驚き。
次の作品にも期待したい。

未読の人にはお勧めの一冊。

★★★★★

2008年11月04日

ぼくの手はきみのために

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幼馴染のひろと聡美。小さい頃は聡美が弱虫のひろを守ってくれた。
が、11歳の夏、聡美は突如、倒れてしまう。さまざまな治療を
試みるが、結局発作を止められたのは、背中をさすってくれるひろの
手だけだった……。

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「高純度恋愛小説」という事で読んだのだけど・・・
相変わらずの優しい文章、独特の雰囲気
そして、彼らしい表現力。。。

今回読んだ本は、3編からなる短編集。
で、表題作の
「ぼくの手はきみのために」と
「透明な起動」は良かった。

表題作の「ぼくの手はきみのために」は
1番短い50ページ程だったんだけど
あっという間に惹きこまれたし
「透明の起動」も、すぐに惹きこまれた。
それぞれが相手の事を思いやる気持ちが
文章を読んでいてとても伝わってきたし
優しく優しく流れていく時間が伝わってきて
こちらまで切なくなった。
ラストもとても良かったし。。。

でも、ラストの1編が・・・
私にとっては、感情移入できなく
読み終わった後も、何も残らなかった。
このラストの1編がなぜか
1番長かったんだよね。
この作品がなかったら間違いなく
★5個だったんだけど・・・

★★★★☆


posted by ゆき at 23:55| Comment(2) | TrackBack(3) | 市川拓司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月02日

きみの歌が聞きたい

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夫に恋人がいることを知って傷つきながらも、諦念を抱いて日々を
送る美和。そんな彼女と共に、天然石のアクセサリー・ブランドを
立ち上げた幼馴染の絵梨。そして、絵梨のかつての恋人であり
さまようようにして生きる少年ミチル。いつしか、美和とミチルは
週に一度だけベッドを共にするようになる……。

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物語はどこまでもどこまでも
静かに、静かに進んでいく。
短編集かと思いきや
全部がひとつの物語になっていて
タイトルに石の名前がつけられている。

美和と絵梨。親友同士の2人を中心に
話が展開していくのだが
物語の視点は美和、絵梨、ミチルの
3人からなっている。

この本、好き嫌いがはっきり
分かれるんじゃないだろうか。
少なくとも、私向きの本じゃない事は確か。

3人が醸し出す雰囲気や会話は
とてもいいなぁと思うのだけど・・・
いまひとつ盛り上がりに欠けるというか
感情移入が出来ないというか。。。

タイトルの意味もいまひとつ
分からなかったし。。

天然石には興味があったので
色々な石の名前や意味を理解出来た事が
唯一、この本を読んで良かったと思える事かな。

★★☆☆☆

2008年11月01日

夢見る黄金地球儀

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首都圏の端っこに位置する桜宮市に突如舞い込んだ1億円。
その名も「ふるさと創生基金」。だがその金は黄金をはめ込んだ
地球儀に姿を変え、今では寂れた水族館にひっそり置かれている
だけとなった――はずだった。が、ある日を境にトラブル招聘
体質の男・平沼平介の日常を一変させる厄介の種へと変貌する。
8年ぶりに現れた悪友が言い放つ。
「久しぶり。ところでお前、1億円欲しくない?」・・・・

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「チーム・バチスタの栄光」シリーズを書いた作者。
「チーム・バチスタ」シリーズは冊数を重ねる事に
面白くなってきたし、最近、読んだ「ジーン・ワルツ」も
面白かったから結構期待してたのに・・・

うーん。医療関係の物語じゃないと
パッとしないのかなっというのが正直なところ。

物語自体には、スピード感があり
さくさくと進むから読みやすいし
とっつきやすいんだけど
インパクトが足りないっていうか。。

「これっ!」といった面白みに
欠けていると思う。
ただ、オマケなのかサービスなのか
「ナイチンゲールの沈黙」で登場した
人物が出てきてるので、この2人の
その後が分かったのは楽しかったんだけど
それだけっていうか。。

キャラの設定も「チーム・バチスタ」シリーズに
比べると弱いしねぇ。。
読む順番が逆だったら、また違った評価だったのかも・・・

「チーム・バチスタの栄光」の感想はこちら
   ↓    ↓
http://xxyukixx.seesaa.net/article/53299102.html

「ナイチンゲールの沈黙」の感想はこちら
   ↓    ↓
http://xxyukixx.seesaa.net/article/58896291.html

「ジェネラル・ルージュの凱旋」の感想はこちら
   ↓    ↓
http://xxyukixx.seesaa.net/article/67821741.html

★★☆☆☆


タグ:読書 海堂尊
posted by ゆき at 19:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 海堂尊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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