東城大学医学部付属病院では、心臓移植の代替手術である
バチスタ手術の専門チーム「チーム・バチスタ」を作り
次々に成功を収めていた。ところが今、三例続けて術中死が
発生している。しかも次は、海外からのゲリラ少年兵士が
患者ということもあり、マスコミの注目を集めている。
そこで内部調査の役目を押し付けられたのが、神経内科教室の
万年講師で、不定愁訴外来責任者・田口と、厚生労働省の
変人役人・白鳥だった……。
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「このミステリーがすごい!大賞」受賞作。
いやぁ、これもやっと読む事が出来た。
最近、このセリフ多いような・・・w
この本は大きく前半、後半に分けられると思う。
前半は、バチスタ手術や医療に
関係する部分が多く専門用語が多い。
そして淡々と進む事もあり、なかなか読みづらい。
正直、何度も挫折しそうになった。
後半、白鳥が登場すると
物語の展開が早くなる。なる。
ここからは目が離せなくなり
ラストまでテンポよく一気読み。
主人公・田口と役人・白鳥の会話が絶妙で
2人揃うと個々のキャラが生きてくる。
この本はミステリーを楽しむというより
主人公はじめそれぞれの登場人物を
楽しむのがメインのように感じる。
これがデビュー作とは思えないほど
人物描写は見事。
白鳥は奥田英朗作品に出てくる
登場人物とかぶるんじゃないだろうか。
シリーズ化されてるので是非、読んでみようと思う。
★★★+☆☆